建設電気工事に分類される「工場」での電気工事。
では、工場内での電気工事は、具体的にどのようなことを行っているのでしょうか?
今回は、あなたの疑問を解決するため「電気工事士の仕事場所」や「工場内での電気工事の種類」、「設備保全」について詳しく解説していきます。
電気工事の仕事について興味がある人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
■電気工事士の仕事場所
電気工事の種類は「建設電気工事」と「鉄道電気工事」の2種類に大きく分類されます。
建設電気工事の仕事は、下記のようなさまざまな場所で行われます。
・大規模工場(プラント)
・工場
・ビル
・施設
・病院
・事務所
・住宅
今回の記事で紹介する工場での電気工事は、建設電気工事にあたります。
■工場内での電気工事の種類
工場内での電気工事では、電気設備の設置工事だけでなく、各配線の工事や電気を使用するための設計などを行います。
では、工場の電気工事には、どのような種類があるのでしょうか?
●高圧受変電設備工事
電気の電圧は「低圧」「高圧」「特別高圧」に分かれます。
低圧は600ボルト以下、高圧は600ボルト以上7000ボルト以下のもの。
特別高圧は、7000ボルトを超えるものです。
工場で電気設備を使用する場合、電力会社から供給された高圧の電力を『高圧受変電設備』で低圧に変換して使用します。
(※電気設備=電気を送ったり使うための設備)
高圧受変電設備を「パワーセンター」という感電などを防止する箱のような設備の中に入れ、設置する工事を「高圧受変電設備工事」といいます。
●空調設備工事
工場内で働く作業員が快適に過ごすことができるように、空調設備を設置する工事です。
夏場の熱中症などを防ぎます。
●換気設備工事
工場内の空気を入替えるため換気扇やダクトなどの設備を施工します。
●動力受電工事
工場で使用される溶接機や昇降機、モーターなどの機械に電気を供給するため、専用のコンセントやブレーカーなどを設置する工事のことです。
●電灯設備工事
電灯設備工事は、分電盤や配線、工場内の照明やコンセントを設置する工事のことです。
●電話配線工事
電話配線工事では、工場内に電話回線を引き込んだり、電話機の設置をする工事です。
●防犯工事
防犯用の監視カメラの設置する工事のことです。
●防災設備工事
火災警報器や火災感知器、防災設備の設置をします。
■電気工事士の仕事
電気工事士とは、電気の取り扱いや電気設備工事に必須な国家資格のことです。
電気工事には、さまざまな専門知識が必要になり、火災や漏電事故が起こらないように、慎重に作業することが重要になってきます。
人々が安全に電気を使用するために、大切な仕事です。
■必要な資格
では、実際に「工場」で電気工事をする際に必要な資格を見ていきましょう。
●第一種電気工事士
第一種電気工事士は、第二種電気工事士の上位資格のこと。
第二種電気工事士では、一般住宅などの600ボルト以下の低圧の電気を受電する工事が可能です。
工場やビルなどの大規模な場所で電気工事をするためには、作業範囲の広がる「第一種電気工事士」の資格取得が必須になります。
●電気工作物とは
「電気工作物」とは、送電や配電など電気を使用するために設置する設備などのことです。
■就職先はどこがある?
それでは、工場で電気工事の仕事をする場合の、主な就職先を確認していきましょう。
●主に工場の電気工事をしている電気工事会社
電気工事の仕事場は、さまざま……。
主に工場の電気工事を行っている電気工事会社に入社することで、メーカーなどの取引き先の工場で電気工事をすることが可能です。
定期的にメンテナンスも行ったり、場合によっては工場に常駐するものもあります。
●通常の電気工事会社
一般住宅や施設、工場と幅広く行っている電気工事会社に入社し、工場以外の場所でも電気工事をしながら工場内での仕事もするという形です。
■電気設備の「設備保全」
工場内の電気設備を安全に動かし、維持や管理するためには、3つの設備保全をする必要があります。
●予防保全
予防保全とは、電気設備が問題なく動き続けるように、メンテナンスや修理をすることです。
●事後保全
事故保全では、もし電気設備に問題が起きたときに対処することです。
●予知保全
予知保全とは、電気設備の状態を観察し問題の予兆があった際に点検を行い、問題が起こることを防ぐことです。
■まとめ
人々の生活や仕事を行う上で、欠かせない電気工事の仕事……。
今回の記事で、電気工事の仕事への理解が少しでも深まりましたら、幸いです。
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